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からころ×e健康ショップ 連載企画!
2024年12月20日
健康レッスン1・2・3!

【第26回】脚のむくみを解消する生活習慣

ふくらはぎがだるくなったり、靴がきつくなったりしていませんか?脚のむくみは冷えや血行不良とも関係があります。原因を知って、自分に合った対処法を見つけましょう。

答えてくれた人

ピップ株式会社 

マーケティング本部
杉本 和久さん


●ピップホームページ
https://www.pipjapan.co.jp/
杉本 和久さん

余分な水分が残っている状態がむくみ

はじめに、むくみチェックをしてみましょう。ふくらはぎを5~10秒指で強く押してみてください。指を離しても、凹んだ部分がすぐに元に戻らない場合はむくんでいるといえます。
むくみとは、体に余分な水分がたまっている状態のことです。
人間の体の60%は水分です。私たちの体の中では、細胞と細胞の間で常に水分が移動しています。
血管で水分の吸収が十分に行なわれないと、細胞の外(細胞と細胞の間)に水分がたまり「むくみ」が生じるのです。
むくみのメカニズム

脚がむくみやすいのは重力のせい!?

むくみは体のいろいろな部位に生じますが、パンパンにむくんで重だるい感じがするのはふくらはぎです。なぜでしょうか。
その理由はズバリ、重力です。ふだん意識することはなくても、体は常に重力の影響を受けています。細胞外にたまった水分も血液も、下へ下へと向かいます。そのうえ、脚は心臓からもっとも遠い位置にあります。たまった血液を遠くの心臓まで送り返すには、血管にかなりの圧力をかける必要があります。

ここで重要な役割を果たすのが筋肉です。筋肉は運動することで収縮と弛緩を繰り返し、血管に圧力をかけてポンプのように血液を心臓に送り返します。これが「筋ポンプ作用」で、ふくらはぎは「第二の心臓」といわれるほどこの作用が強く働きます。
そのため、筋肉量が少ない人や運動量が少ない人のほうがむくみやすくなります。女性や高齢の方に脚のむくみが生じやすいのは、男性よりも筋肉量が少なく、運動量も少ないからです。
筋肉量は十分にあっても仕事で立ちっぱなしだったり、椅子に座りっぱなしなど長時間動かないでいるとむくみやすくなります。そのほか、もともと血行がよくない冷え症の方、体に水分をため込もうとする生理が働く妊婦さんもむくみやすくなります。

むくみ対策は生活習慣にあり

むくみの大きな原因は血行不良なので、血行をよくすればむくみは解消されます。筋肉を動かし「筋ポンプ作用」を高めることが予防策の基本です。
ふくらはぎのセルフマッサージ、軽いストレッチやヨガなどの適度な運動で血行を促進しましょう。
脚を温めるのもいいでしょう。とくに冬場、足先や指先が冷えるという方は冷え症対策にもなり一石二鳥です。
脚を高くして寝るのも効果的です。重力を逆に利用して、寝ている間に脚にたまった水分を上に戻しましょう。
日中は立ちっぱなしや座りっぱなしが多いという人も、足指の曲げ伸ばしをしたり、足首を回したりするだけでストレッチ効果があります。

筋ポンプ作用を高めるのに便利なのが、弾性の高いソックスやストッキングなどの、いわゆる「着圧レッグウェア」です。はいているだけで脚に圧力がかかり、血流を促進します。
はくとピタッとしていて、初めはキツイと感じるかもしれません。しかし単なる「きついソックスやストッキング」ではなく、足首やふくらはぎなど、それぞれの部位に適切に「段階圧力」がかかるように設計されています。
圧力の強さやソックスの長さ、色、素材など、さまざまなバリエーションがあります。一般医療機器としても使用される圧力の高いタイプは、とくにつらく重だるい感じがある方におすすめ。ほどよい引き締め感で圧力が弱い商品は就寝時におすすめです
むくみを解消する生活習慣

食習慣を見直し塩分控えめに

食生活の改善によってむくみを予防することもできます。まずは塩分を控えましょう。
最初に述べたように、むくみとは余分な水分がたまっている状態のことです。塩分の多い食事を続けていると水分をため込みやすい体質になってしまいます。アルコールも分解に多くの水分が必要となるため、飲酒は水分をためこむ原因になります。
一方、こまめな水分補給は、水分をため込まない体質づくりにつながります。冬でも水分補給を忘れずに。
むくみは、心臓や腎臓などさまざまな疾患が原因になっていることもあります。むくみだけでなく、疲れやすい、息苦しいなどの症状がある場合は受診をおすすめします。
まとめ

イラスト:matsu