女性の更年期の話はよく耳にしますが、男性にももちろん更年期はあります。「男らしさ」のもととなる男性ホルモン（主にメチルテストステロン）は20代に分泌のピークを迎え、加齢とともに衰えます。

さらに年齢とともに様々なストレスを受けて、急激に男性ホルモンの分泌が不足することで起こるのが男性更年期障害です。「寝つきが悪いなどの睡眠の悩み」「身体の疲労や行動力の低下」「性欲の低下」「意欲の低下」などの様々な症状がもしかしたら更年期から起きているのかもしれません。 なかでもＥＤ（勃起不全）は更年期障害の中で、特に気になる症状のひとつです。ＥＤとは勃起機能の低下を意味し、男性であれば誰にでも起こり得ます。

ある調査では成人男性の4人に1人が“勃起が十分でなく、時々性交ができない”中等度ED、もしくは、“勃起しないため常に性交ができない”完全EDであるといった結果も出ています。病院で治療を受ける方も増えていますが、なかなか病院に行く勇気がない…という方もいますよね。
ご自分で手当てをしてみようと考えている方は、不足している男性ホルモンを補充することから始めてみてはいかがでしょうか？

男性ホルモンの他に、天然成分由来のヨヒンビン製剤があります。ヨヒンビンは勃起中枢を直接刺激し、生殖器に血液を集める作用があります。また自律神経に作用し、射精反射を促進させます。自律神経はストレスと密接に関係していますので、ストレスなど心因性のＥＤと思われる方は試してみてはいかがでしょうか？ヨヒンビンは前立腺に影響を及ぼさないので、前立腺肥大のある方にもお飲みいただけます。効果には個人差があり、飲んですぐ効果の出る方と、継続することで効果の現れる方がいます。まずは1日1～3回飲んでみてご自分に合う飲み方を見つけてください。

※これらの薬は劇薬に指定されていますので、購入時に譲受書が必要になります。

ＥＤにはミネラルが有効と言われています。特にマグネシウムや亜鉛は男性ホルモンの分泌を促進させるため有効です。
マグネシウムはカルシウムやビタミンＣと一緒に摂ると吸収が良くなります。サプリメントには、マグネシウムとカルシウムを最も吸収効率の良い１：２の割合で配合してあるものもあるので、このようなサプリメントを上手に使うのも良いでしょう。

排尿の悩みは男女ともにありますが、男性と女性では体の構造が異なるため悩みにも違いがあります。男性の場合、尿道を取り囲むように前立腺があります。前立腺は男性に特有の臓器で、個人差はありますが加齢とともにだれでも肥大していきます。

前立腺が肥大すると尿道が圧迫され、尿の出が悪くなる、残尿感、頻尿などの症状が出てきます。肥大自体は病院に行かないと治療できませんが、肥大に伴う諸症状は薬によって和らげることができます。
排尿のトラブルには漢方薬がよく用いられます。水分の循環を改善し尿の出を良くする「沢瀉（タクシャ）」「茯苓（ブクリョウ）」「猪苓（チョレイ）」、血流改善や消炎効果のある「牡丹皮（ボタンピ）」、炎症を鎮める「麦門冬（バクモントウ）」「地骨皮（ジコッピ）」「黄苓（オウゴン）」などが使われます。

これらを組み合わせた漢方薬は症状や体質によって選ぶことが大切です。また効果が出ても止めると症状が戻る可能性があるので、続けることも重要なポイントです。