かゆい虫さされ。かゆみや腫れ等は、かゆみの原因物質が出て、炎症がおこり、かゆみ神経が興奮しておこります。かゆみ止めの薬効成分は、抗ヒスタミン成分、炎症を抑える成分、殺菌成分等です。抗ヒスタミン薬成分は、ジフェンヒドラミン塩酸塩等で、かゆみの主な原因物質のヒスタミンを抑え、かゆみを鎮めます。
炎症を抑える成分は、ステロイド(デキサメタゾン酢酸エステル等)、非ステロイド(グリチルレチン酸等)があります。殺菌成分は、傷口の化膿を抑えます。剤形は、クリーム、液体、かきこわしを防ぐ貼るタイプ等があります。
ディートの小児使用制限について
ディート含有30%製品は、12才未満は使用できません。ディート含有12%以下の製品は、乳幼児(6ヶ月未満除く)及び12才未満の小児は、以下の回数を目安に使用してください。また、顔には使用しないでください。[*3][*4]
■ディート 小児使用制限 ※使用方法の詳細は、各製品の使用上注意をお確かめください。
ディート濃度 |
<小児>使用上の注意 |
ディート30% |
12才未満は使用できません |
ディート12%以下 |
6ヵ月未満の乳児 |
使用しない |
6ヵ月以上2才未満 |
1日1回 ※顔に使用しない |
2才以上12才未満
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1日1~3回 ※顔に使用しない |
渡航先の薬の持ち込み制限
薬は、日本から持ち出しできても、渡航先に持ち込みできない場合があります。特に持ち込み禁止成分は、注意が必要です。
例えば、米国では、フルニトラゼパム(商品名:ロヒプノール、サイレース等)等持ち込み禁止薬物があります。もし、これらを持ち込む必要がある場合は、医師の診断書と処方箋(コピー可)、を用意します(日本語の場合は、英訳文と翻訳者のサインを記入する)。
常習性のある薬物や麻薬(例: 咳止め薬、精神安定剤、鎮静剤、睡眠薬、抗うつ剤、興奮剤))も同様に医師の英文診断書と英文処方箋(コピー可)を用意します。[*6]
処方薬で成分名等わからない場合は、医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。また、持ち出す量も自身が使用する適切な量にします。渡航先の薬の持ち込み禁止や制限、量等は、各国で法規制が異なりますので、渡航先の駐日大使館等への確認するとよいでしょう。
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駐外国公館リスト 大使館(外務省サイト)
英文薬剤証明書
英文薬剤証明書は、携帯薬が自己の疾病治療目的のものと証明する書類です。
手荷物検査や入国審査で聞かれた際、無用なトラブルを避ける為にも英文薬剤証明書があれば安心です。処方薬の英文薬剤証明書の作成は、処方医や薬剤師に依頼する、英文証明書作成の専門医に翻訳依頼する等の方法があります。
OTC医薬品は、中身が何かわかる様に商品の元の箱に入れ、薬の添付文書を持っているとよいでしょう。
英語版のくすりのしおりは、以下をご確認ください。
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英語版のくすりのしおり(くすりの適正使用協議会(RAD-AR)サイト) ※掲載商品は一部です。
医療用麻薬・向精神薬(日本を出入国する場合)
処方された患者さんが自己の疾病治療目的で携帯して日本を出入国する際、向精神薬(注射剤を除く)は、定められた総量(1カ月分程度)を超えない場合は手続き不要です。医療用麻薬は、事前に許可が必要です(地方厚生局(支)局長へ2週間前までに申請)。他に、持ち出し禁止薬物があります。
詳細は以下の「厚生労働省地方厚生局麻薬取締部サイト」をご確認ください。
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麻薬等の携帯輸出入許可申請を行う方へ(厚生労働省地方厚生局麻薬取締部サイト)[*7]
なお、渡航先の携帯輸出入の可否等は、渡航先の駐日大使館等にお問い合わせください。
飛行機内への薬の持ち込み
預託荷物は、紛失する場合がありますので、持ち込みできる薬は、機内持ち込み手荷物に十分な量を入れておくとよいでしょう。なお、100mL(g)以下の容器の液体、軟膏、クリーム等は透明のジッパー付ビニール袋に入れておきます。(袋のサイズ目安20cm×20cm、1L以下、1人1個)[*8]
■持ち込み規制の例外的措置(機内で必要な量に限る)
医薬品類は持ち込み規制の例外的措置がとられています。
100mL(g)を超える液体物の薬、他にも喘息の吸入薬等の医薬品は、機内で必要となる量に限り持ち込みが認められています。また、機内で必要となる医療機器(注射針等)も持ち込みが認められます。
ただし、検査員に申告が必要で、検査員から持ち込みが必要とされる証拠(処方せんの写し等)の提示を求められる場合があります。詳細は、出発前に利用する各航空会社にお問い合わせください。[*8、9]
■350mL(12oz)以上の粉類の持ち込み禁止
保安上の理由から、350ml(12oz)以上の粉類は機内への持ち込みを禁止している場合があります(例:米国行き国際線、オーストラリア発国際線、ニュージーランド発国際線)。ただし、セキュリティーチェックを通過した医薬品、乳児用粉ミルク、残骨灰は対象外です。[*10]
詳細は、出発前に利用する各航空会社にお問い合わせください。
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