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管理栄養士がお届けする食の健康コラム

2016.2.12更新

Vol.26 食事でLDL(悪玉)コレステロールを下げよう

血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)の量が異常になった状態を脂質異常症といいます。
「コレステロール」は、細胞膜の構成成分やステロイドホルモン・消化吸収に必要な胆汁酸の材料となります。しかしLDL(悪玉)コレステロールが多くなると、血管の壁にコレステロールがたまって動脈硬化を引き起こす原因となります。

コレステロールや中性脂肪が高めといわれた場合、遺伝的素質・糖尿病・甲状腺機能低下症・ネフローゼ症候群などの疾患に伴うものもありますが、多くの場合、食生活や運動習慣などを見直してみることで改善されるケースが多くあります。今回は、コレステロールが高めといわれた方が“食事”で気をつけたいポイントについてご紹介しましょう。

サンプル

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(1)にチェックがついた【肥満気味】の方 

肥満を解消することによって、LDLコレステロールの値は、高い確率で下がります。まずは身長と体重から、適正エネルギー量を計算してみましょう。
標準体重(㎏)= 身長(m)× 身長(m)× 22
1日に必要なエネルギー量(kcal)= 標準体重(kg) × 身体活動量(kcal)
●身体活動量の目安(標準体重1㎏あたり)
  生活強度 kcal
軽労働 軽作業やデスクワークが主な職業、主婦、事務職、教員、一般的な店員、座ることが中心の作業員など 25~30kcal
中労働 体を使う作業員、訪問販売員、立仕事が多い仕事、小さな子供のいる主婦、適度な運動をする人、医療従事者など 30~35kcal
重労働 建設業、漁業などの筋肉作業従事者、激しい運動をする人、プロスポーツ選手など 35~40kcal


(2)にチェックがついた【毎食は野菜を摂らない】方 

野菜、とくに緑黄色野菜には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は、コレステロールの吸収を抑えたり、食後の血糖値の急上昇を抑える働きがあります。野菜だけでなく、雑穀やきのこ、豆類、海藻、果物にも含まれていますが、エネルギーが低い野菜や海藻はとくにおすすめです。みそ汁やスープを具だくさんにしたり、常備菜としてひじき煮や切干大根煮などの食物繊維たっぷりのおかずを摂りましょう。
●食品の食物繊維量
  食品名 目安量 総量(g)
野菜 かぼちゃ 100g 3.5
ブロッコリー 60g(1/2株) 2.6
オクラ 30g(3本) 1.5
にんじん 50g(1/4本) 1.3
ごぼう 40g(きんぴら1人分) 2.3
なす 70g(1個) 1.5
白菜 100g(大1枚) 1.3
キャベツ 60g(1枚) 1.0
穀類 干しそば 100g 3.7
とうもろこし 100g(1/2本) 3.0
里いも 85g(小3個) 2.0
きのこ えのきだけ 50g(1/2袋) 2.0
ほんしめじ 50g(1/2パック) 1.7
豆類 大豆(ゆで) 30g(大さじ2) 2.1
枝豆 25g(約15さや分) 1.1
糸ひき納豆 50g(1パック) 3.4
果物 キウイ 1個 2.1
りんご 大1/2個 2.3
バナナ 1本 1.0

(3)(4)にチェックがついた【魚や大豆製品が少ないorバター、インスタントラーメン、揚げ物や洋菓子をよく食べる】方

脂質を構成する脂肪酸には、LDLコレステロールを増やす「飽和脂肪酸」とLDLコレステロールを減らす「不飽和脂肪酸」があり、肉の脂には、「飽和脂肪酸」が多く含まれます。なるべく脂の少ない赤身の部分を選ぶ、鶏肉なら皮をはぐ、調理法では、茹でる、蒸す、煮るなどで脂を落とすことができます。


また、魚の脂は、不飽和脂肪であるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富で、LDLコレステロールや中性脂肪を減らす、血栓の形成を抑えるなどの働きがあります。魚の中でも、とくにあじ、いわし、さんま、ぶりなどの青魚に豊富です。魚が手に入りにくい場合など、缶詰を利用するのもおすすめです。ただし干物は脂が酸化してしまっているうえ、塩分が多いので控えめにしましょう。

肉や魚の脂以外でも、脂質の摂り過ぎはLDLコレステロールを上げる要因となります。バターやパーム油、揚げ物、インスタントラーメン、ポテトチップス、チョコレート、ドーナツ、ケーキ、菓子パンなどにも油が多く含まれています。これらは飽和脂肪酸が多く、摂る頻度が多いとLDLコレステロールが上がりやすくなります。食品に含まれる油は目に見えにくい油が多いため、注意して摂るようにしましょう。

(5)にチェックがついた【乳製品を1日2杯以上摂っている】方

牛乳を水代わりに飲んでいる方も多いようですが、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)の脂肪は、飽和脂肪酸が多めです。なるべく低脂肪のものを選択するのがおすすめ。1日の目安はコップ1杯(200ml)程度です。
200ml エネルギー(kcal) 脂質(g) 飽和脂肪酸(g) カルシウム(mg) コレステロール(mg)
普通牛乳 138 7.8 4.81 227 25
低脂肪乳 95 2.1 1.39 270 12

(6)にチェックがついた【魚卵や内臓、鶏卵をよく食べる】方

コレステロールが多く含まれる魚卵や内臓、鶏卵は、摂り過ぎないようにすることは大切ですが、禁止してしまう必要もありません。下のようなコレステロールを多く含む食品を食べることが多かった場合は、食べる回数や量を減らす、1週間または1日に何品も重ねて食べないことから気をつけてみましょう。
鶏卵は、いくつ食べてもLDLコレステロールは上げないなどとメディアで言われていますが、これには個人差や体質があります。LDLコレステロールが気になる方は、2~3日に1個くらいを目安にするとよいでしょう。また、鶏卵を使った料理(キッシュや茶碗蒸し等)や菓子(どら焼き、プリン、カステラ等)も摂り過ぎないようにしましょう。
食品名 常用量(g) コレステロール量(mg)
鶏レバー 1人前 60 222
豚レバー 1人前 60 150
牛レバー 1人前 60 144
鶏もも皮つき 1人前 100 98
和牛ばら脂身つき 1人前 100 98
鶏むね皮つき 1人前 100 79
いか・するめ 1/2枚 40 392
いか(生) 1/3杯 80 216
子持ちかれい 1尾 150 180
いくら 1人前 30 144
しらこ 1人前 40 144
たらこ 1/2腹 40 140
たこ 1本 80 120
ししゃも 2尾 50 115
生うに 2~3個 30 87
いか塩辛 大さじ1杯 20 46
中1個 50 210
うずら卵 3個 30 141
マヨネーズ 大さじ1杯 14 21
シュークリーム 1個 50 125
クリームパン 1個 80 104
カステラ 1切れ 60 96
カスタードプリン 1個 60 84
※最近、米国心臓学会/協会から出されたガイドラインからの「食品から摂るコレステールの量を制限しなくてもよい」という発表の話題がテレビ等でも取り上げられていますが、日本動脈学会では、LDLコレステロールが高い方にそのまま当てはまるものではないとし、やはりコレステロールが多い食品の摂り過ぎには気をつけるように注意を促しています。
トマトカレー
トマトの味がしっかりついたヘルシーレシピ♪ 

トマトカレー
【材料】4人分【調理時間】50分
しめじ:1/4パック
玉ねぎ:1個
しょうが:1かけ
にんにく:1かけ
油:大さじ1
カレー粉:大さじ2
水:200cc
トマト缶:1缶
プレーンヨーグルト:大さじ4
塩:小さじ2
えび:100g

【つくり方】
  1. しめじは小房に分け、玉ねぎは薄切り、にんにくとしょうがはみじん切りにする。
  2. フライパンに油をひき、玉ねぎを入れてあめ色になるまでしっかり炒め、しょうがとにんにくを加えてさらに混ぜる。
  3. カレー粉を入れて炒め、香りが出てきたら、水とトマト缶を加える。
  4. 沸騰をしたらヨーグルトと塩を入れ、ふたをして約10分煮る。
  5. 最後にえびを加えて、約3~4分煮込む。※とろみがほしいときは、少し煮込んでみましょう。

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