ホーム  >  コラム  >  プロバイオティクスとプレバイオティクス

管理栄養士監修!食を通じた様々な話題をまとめたコラムとレシピをお届け! 健康づくりには、正しい栄養や食事が重要です。毎日の暮らしの中で役立つ情報を、管理栄養士がご紹介します。

2020.6.9

第46回 プロバイオティクスとプレバイオティクス

私たちの腸には、約1000種類、100兆~1000兆個以上(重さにして1~2kg)の腸内細菌が生息しています。この細菌を顕微鏡で見ると、細菌が菌種ごとのかたまりで腸の壁にびっしりと張り付き、お花畑(flora)のように見えます。このことから「腸内フローラ」(腸内細菌叢)と呼ばれています。

腸内環境を整える 

この腸内細菌には、「善玉菌」 「悪玉菌」 どちらでもない「日和見菌」(善玉菌が優勢なら何もせず、悪玉菌が優勢になると悪玉菌に加勢する菌 があり、これらが常に自分の縄張り争いでせめぎ合い、腸内でのバランスが変わっています。理想的なバランスは、善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7の比率だとされています。 ただしストレスや運動不足、睡眠不足、加齢、抗生物質の服用、不規則な生活、偏食などによって、これらのバランスは乱れやすくなるため、適度な運動や食事、規則正しい生活をすることが大切です。 自分の腸内環境が良い状態かどうかは、お通じの回収や状態をチェックするのが一番で、バナナ1-2本分・においがない・黄土色・水に浮くものが良い便です。

腸内環境をよくする食事のポイント

・肉類に偏らず、野菜や穀類も摂りバランスよく摂る
・加工食品や食品添加物を摂り過ぎない
・善玉菌とそのエサとなるものを摂る

上記3つめの「善玉菌とそのエサとなるものを摂る」に関しては、「プロバイオティクス」「プレバイオティクス」という言葉があり、腸内環境を整えるものとして注目されています。

プロバイオティクス

乳酸菌、ビフィズス菌等のように、腸内フローラのバランスを改善して、体に有益な働きをする生きた微生物(善玉菌)、もしくはそれを含んだ食品のことです。下痢や便秘を抑える、腸内環境を改善する、免疫力を回復させる、腸内の感染を予防する等の働きがあります。
図1

プレバイオティクス

オリゴ糖、乳糖、食物繊維等のように、腸内にいる善玉菌にエサを与え、増殖を促す食品成分(=プロバイオティクスの働きを助ける)のことです。乳酸菌・ビフィズス菌増殖促進、整腸作用、ミネラル吸収促進などの働きがあります。
図1
このように、プロバイオティクスとプレバイオティクスを一緒に摂ること、またはその両方を含む食品や製剤などを「シンバイオティクス(synbiotics)」と呼び、さらに効果が高まると考えられています
図1

プロバイオティクスの代表 ヨーグルトの上手な摂り方

◆自分の腸内細菌と相性のよい菌は人それぞれです。
同じ菌のヨーグルトは、約2週間は続けるようにしましょう。
◆ヨーグルトから菌を摂っても、ずっと腸に居続けるわけではありません。毎日摂ることが大切です。
◆善玉菌のエサとなる「プレバイオティクス」の食品を一緒に摂りましょう。より腸内環境を整えてくれます。
※ヨーグルトは、1日100g程度が目安です。

おすすめ商品はこちら

おなか活き活きビフィズス菌(1.5g×30本)
2,916円(税込)
1包(1.5g)でビフィズス菌BB536を100億個配合!さっと溶ける顆粒タイプ

ビスコ シンバイオティクス はちみつりんご味(5枚×2パック)
140円(税込)
ヨーグルト1個分の乳酸菌(10億個)とりんご1個分の食物繊維(5.5g)入り


ミルクオリゴ糖ラクチュロースシロップ(500g)
1,620円(税込)
育児用ミルクにも配合されているミルクオリゴ糖(ラクチュロース)を50%含むオリゴ糖シロップ

ラフィール ブルーベリー(50g)
346円(税込)
牛乳に混ぜる乳酸菌ドリンク。消化に強く腸に届き善玉菌に働きます。爽やかなブルーベリー味


リセットボディ もぐかみファイバーこんにゃく うま塩チキン味(4g×5袋)
432円(税込)
食物繊維1000mg、オリゴ糖配合のこんにゃくチップ

プチポリ 納豆スナック醤油味(20g)
148円(税込)
納豆をフリーズドライし味付けして仕上げた、小腹を満たせるヘルシー納豆スナック


★おすすめレシピ★さつま芋とりんごのヨーグルトサラダ

シンバイオティクスの組み合わせのお腹にうれしい一品♪
さつま芋とりんごのヨーグルトサラダ
<材料>2人分 
<調理時間>20分
1人分あたりエネルギー:186kcal、塩分:0.5g
さつま芋:1/2本
りんご:1/4個
レーズン:大さじ2
A) プレーンヨーグルト:大さじ2
A) マヨネーズ:大さじ1/2
A) はちみつ:小さじ1
A) レモン汁:小さじ1
A) 塩:ひとつまみ(約1g)

作り方

  1. さつま芋は皮をむいて1.5cm角に切り、耐熱皿に入れて、レンジ(600W)で3~4分加熱する。
    (爪楊枝をさしてスッと通るのが目安)
  2. りんごは皮付きのまま、さつま芋と同じくらいの大きさに切る。
  3. ボウルにAを入れてよく混ぜ、冷ました1と2、お好みでレーズンを入れて合える。(ナッツを入れても合います)
  4. 器に盛り、完成