ホーム  >  コラム  >  脱水症の予防と対策

管理栄養士監修!食を通じた様々な話題をまとめたコラムとレシピをお届け! 健康づくりには、正しい栄養や食事が重要です。毎日の暮らしの中で役立つ情報を、管理栄養士がご紹介します。

2020.4.9

第47回 脱水症の予防と対策

毎年夏になると、炎天下での運動やエアコンのない部屋にこもっていたことによる熱中症や脱水症が原因で亡くなるというニュースが多く聞かれます。「喉が渇いたときには、すでに脱水症」といわれており、とくに水分が失われやすい夏は、適切な方法で、意識して水分を摂取することが大切です。
太陽

脱水症って何? 

「体液」である、体内の水分(体液)と電解質(とくにナトリウム)が減少した状態のことを指します。体液は、小児では体の約70%、成人では約60%、高齢者では約50%を占め、高齢になるほど減少します。体液は、酸素や栄養素を運び、不要になった老廃物を運び出す、体温調節を行うなどの働きがあり、毎日入れ変わりつつ、一定量を保つように調節されています。このバランスが崩れると脱水症になります。
体内水分量
高齢者は体液の量が少ないことに加え、喉が渇いたことを自覚しにくいこと、食事量が少ないため水分摂取量自体が減っていることなどから、脱水症を起こしやすいため注意が必要です。
太陽

症状は? 

脱水症の初期として、のどの渇き・唇や口の乾燥・食欲不振・尿の色が濃くなる等があります。また重症になると血圧低下、意識障害、頻脈などが起こることがあります。

脱水症の発見方法

脱水症の発見方法はいくつかあります。
(1)握手する → 冷たい場合、疑わしい
(2)舌を見る → 乾いている場合、疑わしい
(3)親指の爪の際を押す → 赤みが戻るのが遅い場合、疑わしい
(4)皮膚をつまむ → つまんだ形から3秒以上戻らない場合、疑わしい
(5)高齢者はわきの下を確認 → 乾いている場合、疑わしい

脱水症予防のために 

1日に必要な水分の目安量は?

1日に必要な水分の目安は、飲料からの摂取で1L~1.2Lを目安に+食事からの水分摂取(約1L)
コップ1杯程度を1日に7~8回摂りましょう。
図1

シーン別の飲み方

図1
(選び方の注意)
・コーヒー、紅茶などカフェインが含まれた利尿作用のある飲料は、飲み過ぎ(1L以上)なければ、水分補給効果があるため、それほど気にしなくてよいです。
ただ、カフェインを含む飲み物に偏らないように心がけましょう。
・液体の飲み込みが難しい場合は、ゼリータイプのものがおすすめです。
・持ち運びや長期保存には、パウダーや粉末、顆粒タイプのものを選びましょう。
※必ずしもこのようにしなくてはいけないものではなく、摂り方はその方の好みや状態によって変更してください。

食事からの水分補給

水分補給は、飲み物を飲むだけではなく、食事からも摂ることができます。1日3食摂ると、約1Lの水分が摂取できるとされています。食事量が少なくなってしまった場合は、飲む量を増やすばかりでなく、水分が多めの食品を摂るなど工夫してみましょう。
図1

おすすめ商品はこちら

おなか活き活きビフィズス菌(1.5g×30本)
972円(税込)
水分と電解質がおいしく補給できる、レモンが爽やかな水分補給ゼリー

ビスコ シンバイオティクス はちみつりんご味(5枚×2パック)
205円(税込)
持ちやすくキャップを開けやすくするために丸ボトルから角ボトルへ変更(2020年4月) 電解質と糖質の配合バランスを考慮した経口補水液


アクアソリタゼリー AP りんご風味(130g×6個)
829円(税込)
水分をおいしく補給し、最適な電解質バランスで体内に保持できる、経口補水ゼリー

濃縮スポーツドリンク(9mL×5個))
216円(税込)
Na他ミネラル補給で熱中症対策!冷たい水にも溶ける液体タイプ


クラシエ スカイウォーター グレープ味(14.5g×2袋)
119円(税込)
ナトリウムやカリウムなどのミネラル成分と水分をすばやく補給できるドリンクパウダー

プチポリ 納豆スナック醤油味(20g)
259円(税込)
水分の吸収がよい浸透圧の赤ちゃん用イオン飲料


★おすすめレシピ★さっぱりリンゴジュースとキウイのゼリー

食欲のないときもつるんと水分補給ができる一品♪
さっぱりリンゴジュースとキウイのゼリー
<材料>2人分 
<調理時間>15分(冷蔵時間を除く)
1人分あたり:エネルギー95kcal、塩分0g
りんごジュース:200mL
キウイフルーツ:1個
レーズン:大さじ2
粉ゼラチン:2.5g

作り方

  1. 粉ゼラチンを、25ccの水に溶かしておく
  2. リンゴジュースを鍋に入れて約40℃に温め、1のゼラチンを加えてよく混ぜる
  3. ぷるぷると固まったゼリーを器に入れ、大きめのみじん切りにしたキウイフルーツを 加えて、スプーンで全体を混ぜる
    ※キウイフルーツの代わりに桃の缶詰を利用すると、高齢の方でも安心してお召し上がり頂けます