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管理栄養士がお届けする食の健康コラム

2016.5.13更新

Vol.29 酢で健康になろう!

“酢”は、昔から健康ブームの中心的存在です。酢の疲労回復や食欲増進させる効果はよく知られています。ひとくちに酢といっても、原料や製造方法によって様々です。今回はそんな「酢」について、少し詳しくご紹介しましょう。
食酢とは、酢酸を主成分とする酸味調味料ですが、ひとくちに食酢といっても原料や製造方法によっていろいろなものがあります。農林水産省が定めた「食酢品質表示基準」では、食酢は「醸造酢」と「合成酢」の2つに大別され、また、「醸造酢」はさらに「穀物酢」と「果実酢」に分類されます。


食酢の製造工程

アルコール発酵
米を蒸して米麹と水を加えると、麹菌の働きで「糖化もろみ」ができる。それに酵母を加えてお酒の状態にする。
酢酸発酵
お酒の状態になったら種酢(酢酸発酵が完了した食酢)を混ぜ合わせて加温し、発酵槽に入れて食酢、アルコールを加える。およそ2週間で食酢ができあがる。
熟成
できあがった食酢は刺激臭が強いため、約1~2カ月ほど熟成し、香味を円熟させる。

酢のはたらき

【健康】
●便秘改善
 酢は、体内の新陳代謝を高め腸内の働きを活発にし、炭酸ガスの発生を促して便意をもよおす作用がある
●疲労回復
 酢に含まれるクエン酸が、疲労物質である乳酸を分解して疲れをとる
●高血圧抑制
 血圧を正常化させるといわれている
●食欲増進
 酢のさっぱりとした酸味が味覚や嗅覚を刺激し、唾液や胃液の分泌を促す
●カルシウムの吸収促進
 カルシウムの吸収を促進させる働きがある
【調理】
●肉をやわらかくする
 酢の酸性下において、肉自身のタンパク質分解酵素が活性化して筋繊維を分解するため、酢入りの調味料で肉を煮たりすると柔らかくなる
●魚の臭みをとる
  酢の消臭効果を利用して、切り身や3枚におろした魚を酢水(2~3倍の水で薄める)にさっとくぐらせてキッチンペーパーで水気をとる
●素材の色を鮮やかにする
 ごぼうやれんこんは、消化酵素の働きを抑え褐変を防ぐために、切った後は酢水にさらしておくと白く仕上がる

酢は、「食」に対してだけでなく、たとえば、まな板などの調理器具を洗った後に酢で拭いたり酢の入った水につけておくことで殺菌効果が上がる、また酢を薄めてシンクにスプレーしてスポンジでさっとこすることで水あかがとれ、生ごみにスプレーをすることで雑菌の繁殖を抑え臭いをカットできるといった使い方があります。
酢は健康維持に欠かせない食品の一つです。ぜひ様々なものに利用してみましょう。
家庭風酸辣湯(サンラータン)
酢の量はお好みで。食欲がないときにもオススメ♪
家庭風酸辣湯(サンラータン)
【材料】2人分
豚肉:50g
しょうが:1/2片
たけのこ:100g
人参:1/4本
しいたけ:4個
しめじ:1/2パック
えのきだけ:1/2パック
ミニトマト:3個
【調理時間】20分
ごま油:大さじ1
水:2カップ
鶏がらスープの素:小さじ1
しょうゆ:大さじ1/4
卵:1個
酢:大さじ2(お好みで)
塩・黒こしょう:適量

【つくり方】
  1. 豚肉、たけのこ、人参、しいたけは細切り、しめじは小房に分け、えのきだけは、根元を切りさらに半分の長さに切る。トマトは半分に切る。しょうがはみじん切りにする。
  2. 豚肉は、酒小さじ1、塩少々、片栗粉小さじ1(すべて分量外)で下味をつけておく。
  3. 鍋にごま油を入れてしょうがを炒め、香りがしてきたら豚肉を入れ、色が変わったらたけのこ、ニンジン、しいたけ、しめじ、えのきだけを入れて炒める。
  4. 水、鶏がらスープの素、しょうゆ、塩少々を入れ、最後にプチトマトを入れてひと煮立ちさせる。
  5. 水溶き片栗粉(水:大さじ1、片栗粉:大さじ1)でとろみをつけ、沸騰したところに溶き卵を回し入れる。
  6. 最後に酢を入れて黒こしょうを適量ふる。


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