いよいよ夏が近づいてきました。梅雨から夏にかけては、気温や湿度が高く食品に付着している細菌の増殖が活発になるため食中毒が起こりやすくなります。食中毒にはどのような種類があるのか、どのような食材から起こりやすい、そして食中毒を予防するためには家庭でどのような点に気をつければよいかについてお伝えします。
食中毒は、食物に含まれている有害・有毒な原因物質を摂取することで発症しますが、その食中毒の原因によって下のように分類する事ができます。
厚生労働省のデータでは、平成25年の食中毒発生は931件、
うち飲食店での発生が549件と最も多く、次に家庭での食中毒が71件となっています。
また平成25年の食中毒の病因物質は、
細菌性と
ウイルス性が全体の76%を占め、サバにいるアニサキスなどの
寄生虫、フグや毒キノコなどの
自然毒、農薬や漂白剤が食品中に生産・加工・保存・流通、消費の過程で混入した
化学物質の順になっています。
1番発生件数の多い細菌性食中毒とは、食品中に増えた食中毒菌や、食中毒菌が産生した毒素を食べることなどで起きます。発生件数が最も多いのは「カンピロバクター」で、鶏肉を生で食べたり、加熱が不十分な場合に起こりやすく、細菌が増殖しやすい夏頃とくに多く発生します。症状は腹痛、下痢、吐き気、嘔吐や発熱、頭痛などです。
2番目に多いウイルス性食中毒とは、ノロウイルスによるものが代表的で、カキやハマグリなどの二枚貝や刺身などが原因となることが多く、秋から春先(11月~3月)にかけて集中発生します。症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱等です。
下は、食中毒の原因となる主な細菌の種類と関係する食材です。
これらにあげてきた食中毒の原因として、食材の洗い方や加熱が不十分であったり、保存・保管の仕方が適切でない、手の洗浄をしっかりと行わずに調理をした、まな板や包丁などからうつる二次感染などがあります。
お粥は、胃腸への負担が少なくおすすめです。水の比率(体積比)を変えることで3分粥、5分粥と硬さを調節することができます。今回は、米から作る方法と炊いたごはんから作る方法をご紹介します。
たとえば、5分粥を1人分作る際は、米20ccと水200ccくらいで作ることができます。しかし量が少ないと焦げやすくなりますので、少し多めに作って保存容器に入れ冷凍しておくこともおすすめです。
食中毒になってしまった場合、下痢や嘔吐などにより脱水状態を来たしやすいため、水分やミネラルが補給できる経口補水液が有効です。いざというときに、家庭で作れる簡単な方法をご紹介します。