近年、デイサービスの施設数がとても増えました。そのため機能訓練やレクリエーションのメニューを充実させたり、食事にこだわったりというように、施設ごとの特色化が進んでいます。

今回注目したのは関東や関西、名古屋地区で介護事業を展開している「ソラスト」です。
その特色は、デイサービスと訪問介護のセットで、サービスを提供している事業所が多いこと。さいたま市南区にあるソラスト武蔵浦和もそのひとつ。センター長の宮林ユカリさんは、「デイサービスと訪問介護の担当者の間で常に連絡ができ、利用者さんに対して、ていねいな対応が可能になります」とそのメリットを語ります。

デイサービスでの入浴介助時に、利用者の方の体に床ずれが見つかったとします。そんなときはすぐにヘルパーに連絡することで、訪問介護時にも対処してもらうことができるわけです。

▲利用者の方が施設に到着すると、まずはバイタルチェック（血圧・脈拍・体温計測）が行われる。

ソラスト武蔵浦和では、通常型のデイサービスとともに、認知症の方向けの個別対応型デイサービスも行っています。

「運動や入浴、レクリエーションなど、１日の過ごし方は通常のデイサービスと似ています。ただし利用者さんの認知症の状態は人それぞれで、日によっても違います。利用者さんの体調や表情に気を配りながら、個々に合わせたケアをより大事にしています」と、スタッフさんは話します。

ちなみにソラスト武蔵浦和では利用者の方に対して、小さな子どもに接するときのような話し方はせず、人生の先輩として敬意をもって接することを大切にしているそうです。スタッフの利用者との接し方も、施設選びをする際の大切なポイントといえそうです。

▲趣味活動やレクリエーションの時間に利用者の方が制作した作品

介護の必要な方がデイサービスを利用する目的の一つとして、機能訓練（運動）のプログラムを通じて、体の衰えを防ぎたいという思いがあります。

ほかの施設に先駆けて運動マシンをいち早く導入するなど、機能訓練を重視しているのも、ソラストの特徴です。ソラスト武蔵浦和にも、屈伸運動や開閉脚運動などをするための運動マシンが揃っています。スタッフさんは、「利用者さんの状態に合わせて、運動に関する知識を持つスタッフがメニューを考え、運動マシンの負荷の調整を行っています」と話します。

ソラストでは最近「ロコモヘルパー」を導入しました。利用者の身体機能の状態を測定する最新機器です。これについてはまた次回くわしくご紹介します。

デイサービスの多様化が進んでいる中、その利用にあたってはご本人に合った施設を選ぶことが大切です。ケアマネジャーとも相談をしながら、利用者と家族でいろいろな施設を見学し、体験しながら、「これは！」という施設を見つけてください。