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セルフメディケーションコラム
2015.1.30更新
生活習慣病は偏った食生活や運動不足、ストレス、喫煙など、毎日の好ましくない生活習慣の積み重ねによって引き起こされます。中でも最も危険な生活習慣は喫煙で、様々な生活習慣病の原因になるだけでなく、日本人の4大死因であるがん、心疾患、肺炎、脳血管疾患のすべてを増やすことがわかっています。そのため、禁煙はこれらの病気の予防にとても重要になってくるのです。
はじめにタバコは人体にどのような悪影響を及ぼすのかをお話ししましょう。
タバコの煙には、ニコチン、タール、一酸化炭素など4,000種類以上もの化学物質が含まれていて、そのうち発がん性物質はなんと70種類もあります。
ニコチンは末梢の血管を収縮させて血行を悪くし、心臓や血管にダメージを与えます。喫煙後数秒で心拍数と血圧が上昇し、末梢血管が収縮することで体温が下がり、新陳代謝の低下を招きます。また、ニコチンは血液中のコレステロールを酸化させ、善玉コレステロールを悪玉コレステロールに変えてしまう上、副腎から分泌されるカテコールアミンというホルモンの分泌を促し、血液を固まりやすくさせることがわかっています。その結果、血液がドロドロになり動脈硬化を引きおこす要因にもなるのです。
ある研究ではタバコを吸っている人が動脈硬化に陥る危険性は非喫煙者の5倍以上となっています。
更にニコチンは弾力性のあるみずみずしい肌を作りだす女性ホルモンの分泌を低下させます。ニコチンは肌のくすみ、しわ、しみ、吹き出物の原因にもなるのです。
ニコチンが精神面、脳に対する影響も深刻です。肺から取り込まれたニコチンは毛細血管を通り、数秒で脳に達すると言われています。脳に到達したニコチンは脳内にある快楽を感じる部分に作用します。これを脳が快楽と判断し、ニコチンをより摂取したくなるニコチン依存に繋がります。ニコチンが切れると不快感、抑うつ気分、不眠、イライラなどの離脱症状が出ます。そのため、タバコが手放せなくなるのです。
今までお話したように喫煙は心身に大きな悪影響を及ぼします。逆に言うと禁煙を始めれば、様々な健康改善効果が得られるのです。
禁煙はニコチンの依存からの離脱ですので、容易なことではありませんが、本人が「タバコをやめる」としっかり決めることが一番大切です。しかし、禁煙直後の離脱症状によって挫折する人も少なくありません。離脱症状を和らげて禁煙を補助するための薬やグッズもありますので、ご紹介したいと思います。
ガムに含まれたニコチンが口の粘膜を通して血液中に吸収され、ニコチンの離脱症状が緩和されます。色々な味が発売されていて、タバコを吸いたい時に代わりに噛むもので、徐々に使用量を減らしていくことで禁煙を導きます。
≪使用方法≫
1回につき1個使用します。はじめにピリッとした味を感じるまでゆっくりと約15回噛みます。その後、味がなくなるまで約1分間頬と歯ぐきの間に挟んで置きます。その後、ゆっくり噛むことと頬と歯ぐきの間に挟むことを30~60分かけて交互に繰り返します。1日最大24個まで使用できますので、タバコを吸いたくなったらガムを噛むようにしましょう。
ガムの使用個数の目安として禁煙開始から4週目までは、1日の31本以上吸っていた人では1日9~12個、21~30本の人では6~9個、20本以下の人では4~6個です。4週目以降からは徐々に個数を減らし、1日1~2個になったら使用を中止してみます。3か月を目途に使用を止めます。
タバコを吸いたい衝動におそわれたときにニコチンガムをかむのがポイントです。急いでかむとニコチンが多量に出てしまい、それを唾液とともに飲み込むと、効果がないばかりか吐き気や胸やけ、胃の不快感などの副作用を引き起こす原因になりますので、ゆっくり噛みましょう。
2,268円(税込)
タバコをやめたい人のための医薬品です。禁煙時のイライラ・集中困難などの症状を緩和。
1,296円(税込)
シュガーレスコーティングで、かみやすいニコチンガム製剤です。
1,296円(税込)
使用期間は3ヵ月をめどとし、使用量を徐々に減らすことで無理のない禁煙へ導きます。
2,484円(税込)
ニコチン摂取量(1日に使用する個数やタイミング)を自己調節できる製品です。
907円(税込)
ニコチン置換療法!禁煙補助薬です。糖衣タイプのペパーミント風味です。
1,008円(税込)
ガム1個中に2mgのニコチンを含有。かむことで、ニコチンが放出される設計に!
1,008円(税込)
かみはじめ7~8分でガムに含まれているニコチンの約50%が唾液中に放出されます。
パッチタイプの禁煙補助薬は1日1回貼るだけの簡単な使用方法で禁煙をサポートします。禁煙に必要なレベルのニコチンを安定して皮膚へ放出するように作られていて、段階的にニコチンの量を減らしていくことで無理のない禁煙へと導きます。
≪使用方法≫
朝起きてお腹や背中、腕などに1枚貼ります。ニコチンパッチをしたまま寝ると悪夢にうなされたりすることがありますので、就寝前にはがします。かぶれ防止のために貼る場所は毎日変えることが大切です。貼っていてかゆくなった場合には、我慢せずに別の場所に貼り直します。貼りなおす場合どうしても剥がれやすくなりますが、その場合には新しいパッチに交換する事をおすすめします。シャワーや入浴の際には、一度はがして上がってきてから水気をよく拭き取って、貼り直すようにしましょう。
ニコチンの量を段階的に減らしていく商品になっています。最初の6週間は1段階目のパッチを使用します。禁煙によるイライラなどの症状がなくなり、禁煙を続けられそうでしたらここでニコチンパッチを終了してもかまいませんが、まだタバコを吸いたい気持ちが残っている場合は、次の7~8週目にニコチンを減量した2段階目のパッチを使用します。8週間で終了が目安です。
3,024円(税込)
1枚あたりのニコチン含有量:35mg
24時間あたりの供給量(設計値):14mg
2,700円(税込)
1枚あたりのニコチン含有量:17.5mg
24時間あたりの供給量(設計値):7mg
禁煙補助薬を使用しながらの喫煙は体内のニコチン濃度が高くなりすぎ危険ですので、絶対にしないでください。またパッチとガムの併用もニコチンの過量摂取になりますので避けてください。ガムタイプとパッチタイプは効果は変わりませんが、ガムを噛むのがつらい人やよりシンプルに禁煙したい人などにはパッチタイプが、肌が弱い人や口寂しさを感じる人にはガムタイプが適しています。ご自分が続けられそうなタイプをお選びください。
医薬品以外にも電子タバコや禁煙パイポなど禁煙をサポートするグッズが色々出ています。
電子タバコはタバコに似た形状をしていて、タバコと全く同じように吸って煙の代わりに無害の水蒸気の煙を吐くもので、禁煙グッズの中でも人気があります。国内で流通しているものはニコチンが含まれていませんので、すぐにニコチンをカットできます。
禁煙で口寂しさ、手のさみしさを紛らわすために役立つグッズとして禁煙パイプがあります。ミントや柑橘系などお好みの香りを楽しむことができます。また最近コンビニなどでも買える禁煙グッズに禁煙飴があります。これは松葉エキスや松脂エキスなどが入った飴で、舐めた後に喫煙するとタバコの味がまずくなるというものです。値段も安く色々な味が出ていますので気軽に使える禁煙グッズです。
3,066円(税込)
タール・ニコチンを含んでいないので、体にやさしくどんな場所でも吸える電子タバコです。
324円(税込)
突き抜けるハードミントが超刺激的!タバコをやめたい・へらしたい方におすすめ!
324円(税込)
天然香料をベースに、良質のペパーミントとハーブを加えスッキリ快適に!
324円(税込)
柑橘系レモンライムのさわやかな風味。すいたくなったら・・・、すえないときに!
市販の禁煙補助薬を使っても完全に禁煙ができなかったり、ニコチン離脱症状が十分抑えられなかったりした場合は、医療機関での禁煙治療をおすすめします。
禁煙に取り組もうとする人のための診療科を「禁煙外来」と言います。「禁煙外来」では、医師から禁煙指導を受けたり、禁煙補助薬を処方してもらうことができ、精神と身体の両面へのサポートを受けられます。禁煙外来は合計5回の来院治療で終了することが一般的となっており、一定の条件を満たした喫煙者の方なら健康保険で禁煙外来の治療を受けることができます。
全ての病院で禁煙治療を受けることができるわけではありませんので、禁煙治療を希望される場合は禁煙治療が受けられるかどうかを各病院にお問い合わせしてから受診して下さい。インターネット上でも「すぐ禁煙」や「禁煙外来 病院」などで簡単に検索できますので、ここから探してみるのも一つの方法です。
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