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からころ×e健康ショップ 連載企画!
2025年3月21日
健康レッスン1・2・3!

【第27回】自分に合う日やけ止めの選び方

日差しがまぶしくなり、紫外線が気になる季節がやってきました。店頭にズラリと並ぶ「日やけ止め」、どう選んだらいいのでしょうか? 今回は、UVケアに欠かせない日やけ止めの正しい選び方をご紹介します

答えてくれた人

ユースキン製薬株式会社 

企画部 部長
髙嶋 俊継さん


●ユースキン製薬ホームページ
https://www.yuskin.co.jp/
髙嶋 俊継さん

夏だけじゃない!紫外線は一年中要注意

UV(Ultra Violet)とは紫外線のこと。夏のイメージが強いですが、じつは一年中降り注いでいる太陽光の一部です。
地上に届くUVには2種類あります。一つは皮膚の奥深くまで浸透し、シワやたるみの原因になるUV-A。もう一つは肌の表面の細胞を傷つけて炎症を起こし、日やけやシミ、ソバカスの原因になるUV-Bです。夏の日やけはおもにUV-Bの仕業です。UV-Aは春先から強く降り注いでいます。
また、UV-AもUV-Bも曇りや雨の日も降り注ぎます。ですからUVケアは一年中必要です。

日やけ止めの表示のSPF、PAとは?

日やけ止めに表示されている「SPF」と「PA」は紫外線から肌を防御する効果の指標です。
SPFはUV-Bに対する、PAはUV-Aに対する防御効果を表しています。
SPFは2~50+まであり、数値が大きいほど防御効果が高くなります。何も塗らずにUV-Bを浴びると約20分で日やけするといわれており、SPF「1」につき約20分間、肌を日やけから守る効果があります。つまりSPF10であれば、約200分(3時間20分)日やけから守ってくれるというわけです。
PAの効果は「+」の数で表示され、「++++」が最高レベルです。日やけ止めは数値が高いものを選べば良い、と考えがちですが紫外線防御効果が高いものは、肌への負担も大きくなる可能性があります。必要以上に性能が高い日やけ止めは、落としにくいなど肌に負担がかかって肌トラブルを引き起こすこともあるため、シーンに合わせた日やけ止め選びが重要です。
ちょっとした散歩や買い物あるいは家の中で過ごすだけなら「SPF10」「PA+」で十分でしょう。 「どこで、どれくらい過ごすのか」によって、必要とされる防御効果は異なります。肌への負担などを考えると、シーンに合わせて使い分けることをおすすめします。
また、海やプールへ行くときは「ウォータープルーフ」と書かれた撥水性の高い日やけ止めが適しています。ただし、汗をかいた状態が続くと流れてしまうので塗り直しが必要です。
生活シーンに合わせた紫外線防止用化粧品の選び方

肌への負担を軽くする「ノンケミカル」とは

日やけ止めに含まれる紫外線防止剤には「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類があります。
紫外線防止剤の種類とその特徴

紫外線吸収剤は、肌の表面で紫外線と化学反応を起こして紫外線を吸収し、熱などの別のエネルギーに変換して紫外線が肌細胞へ浸透するのを防ぎます。液体なのでつけ心地はなめらか。塗っても白く見えないという特徴があります。
紫外線散乱剤は、肌の表面で物理的に紫外線を跳ね返すことで肌細胞への浸透を防ぎます。
紫外線吸収剤と違い粉末成分で、化学的(ケミカル)変化がないことから、紫外線散乱剤を使用した日やけ止めには「ノンケミカル」「紫外線吸収剤フリー」などと表示されています。
どちらも安全性については十分確認されていますが、肌が弱い子どもや敏感肌の人、日やけ止めで肌トラブルを起こしたことがある人は、より刺激が少ないノンケミカルがおすすめです。日やけ止め特有のにおいが気になる人にもノンケミカルをおすすめします。
なお、前シーズンの使い残しは成分が劣化している可能性があります。夏以外も使用し1年で使いきるほうがよいでしょう。

使用の前後はしっかり保湿を

日やけ止めは紫外線から肌を守ってくれますが、その一方で肌に刺激を与えてしまうこともあります。ですから、塗る前と落とした後は保湿することが大切です。
とくに夏は塗る前の保湿を忘れがちです。しかし、夏でも肌は乾燥します。保湿によって肌のバリア機能を保ちましょう。
日やけ止めを落とした後の保湿も大切ですが、その前に日やけ止めをしっかり落としきることが大事です。日やけ止めの成分が毛穴に残ると、肌トラブルの原因になります。
最近は「石けんで落とせる」タイプの日やけ止めも多いですが、汗や水で落ちにくいウォータープルーフのものはオフしにくいため、ていねいなクレンジングを心掛けましょう。
まとめ

イラスト:matsu