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管理栄養士がお届けする介護コラム「栄養と食事」近年、高齢者の低栄養(栄養不足)が原因で起こる様々な心配が増えてきています。 このコラムでは、高齢者や介護現場で必要な知識や役立つ情報を発信していきます。 食事のバランスと質を考えて食生活を見直し、健康的な生活を送りましょう。

2014.7.17更新

Vol.7 とろみ

嚥下障害のある人にとって、サラサラとした粘度の低い液体(水やお茶など)を飲み込む際、するりと喉の奥に入ってしまい、むせることが多くあります。そこでとろみをつけると、ゆっくりと喉を通るためむせにくくなります。液体だけではなく、パサパサしたものや粘り気のあるものも飲み込みづらいため、料理をあんかけにしたり煮汁にとろみをつけると、口の中でまとまりやすく、むせの防止になります。
とろみには、コーンスープのような粘度の低いものから、濃厚ソースのような粘度の高いものまであり、個人の嚥下にあった強さにしなければなりません。ただし、とろみをつけすぎてしまうと、逆に飲み込みづらくなり誤嚥や窒息の原因となることがあるため気をつけなければなりません。
とろみをつけるのには、片栗粉や葛粉、小麦粉そして市販のとろみ調整食品が使われます。とろみ調整食品は、食品の温度に関係なく簡単にとろみをつけることができます。

とろみ調整食品
主に液体の食品に粘性をもたせるために使われます。お茶やみそ汁、やわらかく煮た麺類のつゆに入れてとろみをつけたり、ミキサー食にとろみをつける、など食事を食べやすい形態にすることができます。また濃厚流動食や牛乳のように、食品の種類によってはとろみがつきにくい場合があるため、商品の性質に合ったものを選ぶ必要があります。
とろみは性質上、とろみの状態から安定するまで多少時間がかかります(商品のホームページ等に載っています)。液体と混ぜた後、思ったようなとろみがつかなかったからとどんどん粉末を足してしまうと、強くつきすぎて団子状になってしまうので、注意しましょう。


なおとろみ調整食品の中で、日本介護食品協議会が制定した規格に適合する商品には、「ユニバーサルデザインフード」のパッケージにマークがついています。

食べ物や飲み物に加えてまぜるだけで、適度なとろみを簡単につけることができる粉末状タイプのものと、ゼリー状にかためることができるタイプのものがあります。 メーカー間の表示を統一し、とろみのつき方を下のように4段階のイメージで表現しています。(商品によっては3段階で表示する場合もあります)

UDFのマークがついていないとろみ調整食品では、“とろみのイメージ”は、ヨーグルト状、ポタージュ状など表記は様々であり、使用量の目安も商品によって異なりますので、ホームページなどで確認した上で利用するようにしましょう。
またとろみ剤を入れて混ぜるときは、下のような点に注意して行うとだまになりにくくなります。
【混ぜ方】
●かき混ぜる道具・・・スプーンより泡立て器やフォーク、数本の箸を束ねたものを利用する
●かき混ぜ方・・・丸くかき混ぜるより、縦縦横横と切るように混ぜる
とろみは、個人によってつける量や濃さ、食品が異なります。その方の嚥下・咀嚼の程度を把握しながらとろみのつけ具合を決定しましょう。

★とろみ商品も多数ご用意!

とろみエール(2.5g×30袋入)
616円(税込)
溶解性に優れ、食品本来の風味を損ないません。手軽に様々な食品にお使いください。

やさしい献立 とろみファイン(1.5g×15袋)
378円(税込)
すばやくとろみがつき、安定した粘度を維持。透明感にすぐれ、味を変えません。


明治トロメイクコンパクト(200g)
1,728円(税込)
ダマになりにくく、従来品の使用量1/2でしっかりとしたトロミがつきます!

トロミアップエース(3g×25本)
713円(税込)
ナトリウムが少なく、少量でしっかりとしたトロミがつきます。食べ物におすすめです。


つるりんこQuickly(3g×50本)
1,296円(税込)
飲み物や料理本来の味を活かし、手間をかけずに透明感のあるつるりとしたトロミが可能。

ソフティア1SOL(3g×50袋)
1,242円(税込)
牛乳・酸性の液体も!食材を選ばず、スプーン一杯で同じ粘度のとろみがつけられます。