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2014.3.6更新
日頃よく耳にするアレルギー症状に花粉症がありますね。我が国における花粉症の総人口は2000万人以上とも言われ、そうなると5人に一人は花粉症ということになります。花粉症の原因物質はもちろん花粉ですが、私達は他にもハウスダスト・ダニ・カビ・ペット・食物・金属などさまざまアレルギーの原因物質に晒されています。
アレルギーは原因物質もさまざまなら症状が現れる部位も目・鼻・喉や気管支・皮膚など多岐に渡りますが、発症する部位や症状が異なっても発症メカニズムは同じです。
今回は、自分でできるアレルギーの予防や対処方法についてお話します。
アレルギーとは外から入ってきた原因物質
“アレルゲン”に体内の免疫システムが反応して排除しようとする防衛反応です。
これは本来なら必要な反応であり、正常な状態ならこの免疫システムが都合よく働いて外敵を攻撃し身を守ってくれるのですが、反応が
過剰になると不快なアレルギー症状が出現してしまいます。
過剰な反応が起こっている時、体内では敵を認識するための
“IgE抗体”という抗体が通常より過剰に生み出されています。
このIgE抗体がアレルゲンを攻撃すると
“肥満細胞”という免疫細胞から
“ヒスタミン”とよばれる伝達物質が放出される仕組みになっています。そしてこのヒスタミンが知覚神経を刺激してかゆみやくしゃみ、咳、鼻水、鼻づまりなどの不快な症状を引き起こします。
つまり、アレルギーは大まかに言うと
アレルゲンの侵入→IgE抗体の産生→ヒスタミン放出→ヒスタミンによる症状発現の4工程によって成り立ちます。
このメカニズムから考えると、アレルギーに対するセルフメディケーションは、アレルゲンを極力取りこまないようにする、IgE抗体を過剰に生み出さないようにする、ヒスタミンによる刺激をブロックする、という方法で成り立つと考えられます。
最近はマスクも進化しており、色々なタイプから目的に応じて選ぶことができます。マスクの表示を見ると「花粉用」とか「風邪用」とか書いてありますが、これはマスクのフィルター孔の大きさによって分けられています。
花粉の大きさは風邪のウイルスよりも大きく、ハウスダストは花粉やウイルスに比べ大きいので風邪用のマスクがあれば花粉もハウスダスもブロックできます。マスクを付ける際、プリーツ型のマスクはプリーツをしっかり広げて顎まで覆い、鼻のカーブに沿ってワイヤーを固定して隙間を作らないようにしましょう。また、顔とマスクのサイズが合っていないと隙間ができてしまうので顔のサイズに合わせて選ぶようにしましょう。
立体型のマスクは隙間が出来にくくお化粧も落ちにくいのでお勧めです。
最近では鼻孔に塗ってイオンの力で花粉の侵入を防ぐようなグッズもありますので、マスクが嫌な人は是非お試しください。
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少量のジェルを鼻の周りに塗るだけで、花粉・ハウスダストなどの侵入を防ぎます。
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ヒスタミンは普段は覚醒作用や食欲調節、体温調節など体の重要な調節を担う物質なのですが、アレルギー反応の結果として分泌されるとくしゃみ・鼻水・かゆみなどの不快な症状を引き起こします。
放出されたヒスタミンは体内の
“ヒスタミン受容体”という受容体に結合することによって症状を引き起こしますので、このヒスタミン受容体をブロックすればアレルギー症状を抑えることができます。
このような作用を持つ薬を
“抗ヒスタミン薬”と言います。抗ヒスタミン薬は飲み薬や点鼻薬、目薬、塗り薬などあらゆる剤形の薬に配合されており、飲み薬には全身的な効果が、局所に用いる薬には部分的な効果が期待できます。
抗ヒスタミン薬は大きくわけて
“第一世代抗ヒスタミン薬”と
“第二世代抗ヒスタミン薬”に分けられます。
主な成分を第一世代と第二世代に分けますとこのようになります。
●第一世代:クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、クレマスチンフマル酸塩など
●第二世代:フェキソナジン、エピナスチン、アゼラスチン、セチリジン塩酸塩、メキタジン、ケトチフェンフマル酸塩など
第一世代抗ヒスタミン薬は、アレルギー症状を抑える反面、ヒスタミンの生理作用である覚醒作用を抑えるために、副作用として眠気が出てしまうことがあります。また、人によっては口が渇いたり、便秘、胃部不快感、排尿困難などが表れることがあります。
眠気は副作用ですが、これを逆手にとって痒くて眠れない場合などにお勧めしています。
また、抗ヒスタミン薬服用中は、眠気を自覚しなくても集中力や判断力や作業効率が低下する場合がありますので、車の運転や危険を伴う機械作業をする人は飲まないでください。排尿困難がある人も症状を悪化させる可能性がありますので服用を避けてください。
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アレルギー反応を改善しつつ、じんましん、しっしんなどのアレルギー性疾患を治療!
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抗ヒスタミン剤が花粉などが原因となる鼻炎の鼻水、鼻づまりを緩和します。
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アレルギー性鼻炎などによる鼻みず、鼻づまり、なみだ目、くしゃみに!
1983年以降に発売されたものは第二世代抗ヒスタミン薬と呼ばれています。眠気は第一世代より軽減されており、口の渇きや便秘、排尿困難などの副作用もかなり軽減されています。最近では医療用で用いられていた薬がぞくぞくと市販されています。
医療用から市販に切り替わった薬を“スイッチOTC”と言いますが、最近のスイッチOTCは今までの市販薬と違って他の成分の配合がなく、一つの成分しか入っていないのが特徴です。医療用で使われているものと同じ薬ですので、不要な成分による影響を気にする必要がなく、高い効果が期待できます。そして、眠気や集中力の低下などがほとんど出ない薬もあります。
第二世代の中には他の薬との飲み合わせが良くないものもありますので、他の薬を飲んでいる人は、一度薬剤師に相談してから服用してください。
2,037円(税込)
アレルギー専用鼻炎薬。1日2回で効き目が1日続きます。空腹時でも飲めるお薬です。
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アレルギーの「発症」から「悪化」までのメカニズムに作用し、アレルギーをコントロール!
2,106円(税込)
症状の出始めに、つらくなる前に飲んで効く!1日2回の服用で効果を発揮します。
市販薬の説明書を見ると、抗ヒスタミン薬は“かゆみを抑える”とか“鼻水を止める”という説明になっていることが多いのですが、抗ヒスタミン薬以外の成分を配合して効果を増強させている薬が多数あります。それぞれの成分とその効果を知っていると一番症状に合った薬を選ぶことができると思います。
他の成分と効果をまとめました。
【アレルギー症状に効く主な成分と効果】
成分名 |
効果 |
塩酸プソイドエフェドリン
dl‐メチルエフェドリン塩酸塩
ナファゾリン塩酸塩
テトラヒドロゾリン塩酸塩
|
血管収縮薬。 鼻粘膜の血管を収縮させ充血や腫れを和らげて 眼の充血や鼻づまりを改善します。 |
ヨウ化イソプロパミド
ベラドンナ総アルカロイド |
鼻水や涙が過剰に出るのを防ぎます。
副作用として渇き過ぎや、便秘、排尿困難に要注意です。 緑内障の人は医師、薬剤師に相談してから使用してください。 |
グリチルリチン酸二カリウム |
炎症を抑えます。 |
無水カフェイン |
頭が重い症状を和らげたり、眠気を緩和します。 |
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