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管理栄養士監修!食を通じた様々な話題をまとめたコラムとレシピをお届け! 健康づくりには、正しい栄養や食事が重要です。毎日の暮らしの中で役立つ情報を、管理栄養士がご紹介します。

2017.10.24

第36回 イソフラボンとエクオール

イソフラボンという成分の名前は、おそらく一度は聞かれたことがあるのではないでしょうか。イソフラボンは、主に大豆に含まれるポリフェノールの一種で、健康や美容に大切な栄養成分です。主に抗酸化作用と女性ホルモンに似た働きを示すエストロゲン(女性ホルモン)様作用とがあります。
イソフラボンとエクオール

エストロゲン(女性ホルモン)様作用をもつイソフラボン

抗酸化作用は、生活習慣病予防やがん予防、肌の老化を防ぐといった働きがあります。エストロゲン(女性ホルモン)様作用は、肌の新陳代謝を促進したり、骨の吸収を防ぎ骨粗しょう症を予防する、悪玉コレステロールの上昇を抑えて動脈硬化を予防する、更年期の不調を予防・改善するといった働きがあります。
そもそも女性ホルモンは、20代半ば~30代前半でピークとなり、40代から急速に減少していくホルモンのため、40代を過ぎた頃からエストロゲン(女性ホルモン)様作用をもつイソフラボンを摂ることは、とくに大切です。

イソフラボンは、どのような食材に入っているのでしょうか?

大豆
イソフラボンは、大豆を使った食材に多く含まれています。大豆・納豆・豆腐・高野豆腐・油揚げ・厚揚げ・おから・きな粉・味噌・大豆煮に含まれています。ただしイソフラボンは、主に大豆の胚芽の部分に多く含まれているため、胚芽の部分が少ない豆腐や味噌は、イソフラボンの割合が少なくなっています。ちなみに、大豆1粒には全体の約0.2%ほどしか含まれていません。
イソフラボンは、どのような食材に入っているのでしょうか?
1日にどのくらい摂ればよいでしょうか?
1日の上限値70~75mg
    +
普段の食事に上乗せして、トクホなどの食品から摂る目安量として、上限値30mg
※妊婦・胎児・乳幼児・小児については、安全であることのヒト試験データが十分でないことから、上乗せの摂取は推奨されていません。
※閉経後女性に1日150mgの錠剤を5年間摂取させた結果、子宮内膜増殖症の発症が有意に高かったというイタリアの研究報告から、日本では安全な1日摂取目安量の上限値が設定されています。

どのような食材にどれくらいイソフラボンが入っているでしょうか?

日本人の2人に1人は「エクオール」がつくれない?

冒頭で、とくに40代からは、エストロゲン(女性ホルモン)様作用をもつイソフラボンを摂ることが大切とお伝えしましたが、イソフラボンを摂ったからといって、すべての人にエストロゲン(女性ホルモン)様作用の力が発揮されるわけではありません。
大豆イソフラボンの成分は、ダイゼイン・ゲニステイン・グリシテインと大きく3つに分けられます。その中でもダイゼインは、体内で腸内細菌(主に乳酸菌)により代謝されて『エクオール』になり、これがエストロゲン様の働きをします。つまりエクオールにならないと、大豆イソフラボンは、女性ホルモン様の働きをしないのです。
糖質の高い食品
このエクオールを作れるのは、日本人の2人に1人といわれています。その原因は、腸内環境で、食の欧米化、大豆製品や食物繊維の摂取不足、ストレスや睡眠不足、運動量の低下などが原因といわれています。また年齢の影響は受けにくいといわれています。自分がエクオールをつくれているかどうかは、尿検査のキットなどで調べることができます。
 ★ちょこっとヒント 
エクオールを作れるような腸内環境をつくるために
●なるべく毎日大豆製品を摂りましょう
 毎日大豆製品を食べる人とあまり食べない人では、エクオールを作る力が2倍違うともいわれています
●食生活を見直し、食物繊維を含む野菜や海藻などを十分摂りましょう
●よく睡眠をとり、ストレスは発散させてためないようにしましょう
日本人の2人に1人は「エクオール」がつくれない?
自分がエクオールを産生できているかはすぐに知ることはできませんが、大豆製品や食物繊維を十分に摂り入れた和食中心の食事を摂り、適度な運動をしてストレスを貯めない生活を送ることが、エクオールを産生できる腸内環境を作るために大切な習慣です。

<おすすめレシピ>牡蠣と豆腐の卵とじ

冬が旬の牡蠣を使ったやさしい味の料理です♪
牡蠣と豆腐の卵とじ
<材料>2人分 <調理時間>20分
牡蠣:100g、豆腐:1/2丁、玉ねぎ:小1/2個、
しいたけ:1個、にら:20g、卵:2個
三つ葉又はねぎ:適宜
【A】
だし汁:1カップ、しょうゆ:大さじ1
みりん:大さじ1、砂糖:小さじ1/2

作り方

  1. 牡蠣は、塩小さじ1(分量外)を入れて揉み、流水できれいに洗う。
  2. 豆腐は、8等分に切って、ペーパータオルで包んで水切りをする。
  3. 玉ねぎとしいたけは薄切りに、にらは約4cmの長さに切る。
  4. 鍋にAを入れて少し煮立て、玉ねぎとしいたけを入れて煮る。火が通ってきたら豆腐を入れ、豆腐にも火が通ったら牡蠣を間に入れ、にらを上から散らす。
  5. 牡蠣がぷくっとしてきたら、ときほぐした卵を流し入れ、火を弱めてふたをして2分位煮て火を止める。
  6. 盛り付けて、三つ葉やねぎを飾る。

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エクオール検査 ソイチェック(1キット)
4,104円(税込)
「エクオール」を体内でつくれているかどうかを、尿検査で簡単にチェック

エクエル(EQUELLE) (112粒)
4,320円(税込)
1粒あたり、大豆イソフラボン(アグリコンとして)1.6mg含有


発酵大豆イソフラボン エクオール(30粒)
2,700円(税込)
1日1粒あたり、発酵大豆イソフラボン(エクオール含有)28.0mg含有

Rakune(らくね)(28粒)
2,138円(税込)
1日1粒あたり、大豆イソフラボンアグリコン:20mg、エクオール:1mg含有