ホーム  >  コラム  >  アルコールを上手に摂ろう

管理栄養士がお届けする食の健康コラム

2016.1.15更新

Vol.25 アルコールを上手に摂ろう

年末年始から春先にかけて、飲み会、送別会、歓迎会などでアルコールを飲む機会がなにかと多くなる時期です。二日酔いや飲み過ぎで体調を崩すことなくアルコールと上手につきあっていくために、今回はお酒のことを少しお話しましょう。

お酒の種類

酒税法では、アルコール1%以上含む飲料を酒類と定義し、大きく分けて醸造酒・蒸留酒・混成酒に分けられます。
醸造酒
穀類や果実を発酵させた液をそのまま、あるいは濾過したもの
(ビール、清酒、ワインなど)
蒸留酒
醸造酒を蒸留してつくったもの
(焼酎、泡盛、ウォッカ、ブランデー、ウイスキーなど)
混成酒
醸造酒や蒸留酒を原料に、植物や果実、薬草、甘味料、香料を加えてつくったもの
(みりん、ベルモット、梅酒などの果実酒)

アルコールに栄養はあるの?

アルコールは、エネルギー以外の炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質、ビタミンなどの栄養分はほとんど含まれておらず、体に蓄積されにくく、すぐに熱となって消費されるため「エンプティカロリー」(=カロリーはあるが栄養はほとんどない)といわれます。 アルコールのエネルギーは1g当たり約7kcal(脂質9kcal/g・糖質4kcal/g)。お酒を飲んだ時に体が温かくなるのは、この熱によるためです。

1日の適量ってどのくらい?

1日の適正飲酒量は、純アルコール量として約20g、女性ではその半分の量とされています。
この数値は日本人や欧米人を対象にした大規模な疫学研究から、アルコール消費量と総死亡率の関係を検討し、それを根拠に割り出されたものです。また毎日飲むことは肝臓に負担をかけてしまうため、週に2日はお酒を飲まない休肝日を設けて、肝臓を休ませるようにしましょう。
1日の純アルコールの摂取の適量は、20gまでといわれています。
(週に2日は休肝日を!)
品名 量(mL) 純アルコール量(g) 合計(kcal) アルコール度数
ビール 500 20 202 5%
日本酒 180 22 185 15%
ウイスキーダブル 60 21 135 43%
焼酎25度 100 20 142 25度
ワイン 220 21 161 12%

糖質量が気になる人には?

ダイエット中や血糖値が気になる場合、糖質が少ないお酒を選ぶと血糖値を上げにくいため比較的安心して飲むことができます。糖質が少ないお酒は蒸留酒で、原料が芋でも麦でも糖質は0です。ただし甘いジュースやシロップなどで割ってしまうと糖質が多くなりますので気をつけましょう。最近では糖質0の発泡酒や日本酒なども販売されています。下に、糖質を含まないお酒と糖質を含むお酒に分類してみました。(ただし糖尿病の方の場合、アルコールの許可は主治医の指示に従ってください。)

プリン体が気になる人には?

痛風や高尿酸血症の方にとって、お酒の「プリン体」の量は気になるところです。ビールにプリン体が多いからと、プリン体の少ないビールを選ぶ人も多くいます。たしかにビールはプリン体含量が多く、尿酸値を上昇させる作用は強いのですが、どんな種類のアルコール飲料でも、代謝によって尿酸値を上昇させます。飲み過ぎには気をつけましょう。
★アルコールに含まれるプリン体の量★
アルコール飲料 プリン体(mg/100ml) 1回量あたりのプリン体(mg) 1回量(ml)
蒸留酒 ウイスキー 0.1 0.1 60
焼酎(25%) 0.0 0.0 100
泡盛 0.0 0.0 100
混成酒 梅酒 0.2 0.2 100
醸造酒 日本酒 1.2~1.5 2.2~2.8 180
ワイン 0.4 0.9 220
紹興酒 11.6 17.4 150
ビール 3.3~8.4 11.6~29.4 350
発泡酒 2.8~3.9 9.9~13.7 350
ホッピー 1.1~1.3 3.8~4.7 350
ノンアルコールビール 0~4.0 3.8~4.7 350

よく聞くウワサ Q&A

★お酒を飲む前に牛乳を飲むと酔いにくい?
お酒を飲む前に牛乳を飲むと、牛乳が消化されている間、アルコールが胃に留まることになり、アルコールの吸収が緩やかになり、酔うスピードもゆっくりになります。
牛乳以外でも、飲む前になにか食べたり飲んだりしておくことで、酔いにくくなります。とくに消化に時間がかかるたんぱく質や脂質の多い食べ物、飲み物がおすすめです。
★ウコンを飲むと、二日酔いを防げる?
二日酔い予防としてウコンの入った飲み物や錠剤が売られています。
ウコンに含まれる「クルクミン」という成分が肝臓によいといわれていますが、ヒトでの有効性については信頼できるデータは見当たりません。一方でウコン製品を長期間過剰摂取したり、肝機能異常がある場合の長期服用による消化管障害等の健康被害も報告されています。肝臓病の人は、製品に含まれる鉄を多く摂取することで炎症を悪化させることがあるため注意が必要です。
★シジミ汁を飲むと、二日酔いの治りが早い?
シジミに含まれている「オルニチン」が肝臓の働きを助けるといわれています。
「オルニチン」は体内でも合成され、体内でできた有毒なアンモニアを肝臓で尿素に変えて体外に排泄する(解毒)役割があります。しかし二日酔いに対するヒトでの信頼できるデータはありません。温かいしじみ汁を飲むとホッとしますし二日酔いの軽減を考えて飲むことはよいかもしれませんが、身体に残ったお酒を解消してくれる効果はないため、頼りすぎないようにしましょう。
豆腐ステーキのきのこ甘酢あんかけ
お酒のおつまみは豆腐料理で♪

豆腐ステーキのきのこ甘酢あんかけ
【材料】2人分【調理時間】30分
木綿豆腐:1丁
しいたけ:4個
しめじ:1/3パック
えのきだけ:1/3袋
小麦粉:適量
サラダ油:大さじ1
【Aたれ】
●だし汁:100cc
●酢:大さじ1
●しょうゆ:大さじ1
●みりん:大さじ1
●砂糖:小さじ2
●片栗粉:小さじ2弱

【つくり方】
  1. もめん豆腐は、厚み半分にしてから4等分にし、キッチンペーパーで包んでしばらく置いて水気を取り、小麦粉を薄くはたきつける。
  2. しいたけは縦4等分に切り、しめじ・えのきだけの根元を落とし、しめじは小房に分け、えのきだけは半分に切る。
  3. フライパンにサラダ油 大さじ1/2をひき、中火で(1)を両面焼き、取り出す。
  4. フライパンにサラダ油 大さじ1/2をひき、しいたけ、しめじ、えのきだけを炒め、火が通ったらAのたれを入れてとろみがついたら火を止める。
  5. 皿に焼いた豆腐を乗せ、上に(4)をかけてできあがり

★アルコールを上手に摂るためのオススメ商品はコチラ!

大人プチ 炙りチーズ(45g)
130円(税込)
濃厚なチーズクリームをたっぷりと掛け焼き上げた、おつまみにもちょうどよい本格派!

国産焙煎黒豆とアーモンドフィッシュ(25g)
216円(税込)
黒大豆を熱風焙煎でサクサクに仕上げ、香ばしいスライスアーモンドと小魚をおつまみに!


しじみウコン肝臓エキスドリンク(50mL×2本)
756円(税込)
【肝臓水解物】と【ウコン】と【オルニチン】があなたをトリプルでサポート!

味わうおみそ汁 しじみ(17g))
140円(税込)
すっきり&程よい苦味&豆の風味が効いた3種の赤みそを合わせたコク深い味わいです。